ヨーロッパ審判研修参加報告書

「平成24年度ヨーロッパ審判研修参加報告書」

■派遣事業名 19th NATIONAL EUROPEAN BASKETBALL REFEREE CAMP

■派遣期日 平成24年6月11日(月)〜6月17日(日) 
 [日本からの移動を含めると9日(土)〜18日(日)・往復イスタンブールにて乗換]

■報 告 者 米村 悠美(宇部地区・高体連)・大山 直輝(宇部地区・学連)

■派 遣 先 Samokov,Bulgaria (ブルガリア共和国・サモコフ)

■大会概要
 公式戦:ブルガリア全中(日本でいう高1のインターハイ)のような大会。リーグ戦。
 REFEREEは3人制、前半・後半でクルー交代(計6人)でゲームを担当。

■スケジュール
 11日(月) 集合
 12日(火)〜16日(土) キャンプ
 午前中はミーティング室で講義、その後割当の発表があり、午後からゲーム。
 (キャンプは16日で終了)
 17日(日) 順位決定戦・解散

■インストラクター Alan Richardson(Camp Director)氏を含む計9名(ブルガリアスタッフが十数名)

■キャンパー 54名 日本からは3名 (堀内 氏(愛媛県))

■担当したゲーム
○米村
 [第1日目] Big Gym GAME1 (後半)
 [第2日目] Big Gym GAME1 (前半)
 [第3日目] School Gym GAME3 (後半)
 [第4日目] 割当なし
 [第5日目] School Gym GAME1 (第2ピリオド)

○大山
 [第1日目] Big Gym GAME2(前半)
 [第2日目] 割当なし
 [第3日目] School Gym GAME2 (前半)
 [第4日目] School Gym GAME1 (前半)
 [第5日目] 割当なし
 [第6日目] 5/6 place game School Gym GAME2(後半)

■現地や大会の様子
・日本とブルガリアは時差が6時間(日本が早い)ありました。日中の気温はあまり日本と変わりませんが、湿気がほとんどない代わりに日差しがとても強かったことと、夜はジャージを着ないと寒いくらいの気温差がありました。環境は、町の住宅地等以外は大自然!!でした。
・食事はホテルで取りましたが、おそらく色んな国の方々が集まっていたので、現地の食事を、というよりは全員が食べやすいようなシンプルな洋食が多かったです。トマトときゅうりとパンが必ず毎食出てきました。日本のお米が恋しかったです。一番衝撃だった事は、日本人からするとブルガリアといえばヨーグルト!のイメージが強いのですが、実際現地では特にヨーグルトが押しの一品ではありませんでした。朝食のバイキングにスッと置いてあるだけでした(味も普通です…おいしいです)。
・他国の審判員の方々は基本気さくで明るくて親切な人が多く、ほとんどの人が目が合うたびにウインクしてくれました。その中でも特にFIBAレフリーの方々の気遣いや配慮には尊敬して見習うべき点が多かったように感じました。レフリーは人間性が大切である、という事をよく国内でも講習会等で言われたりしますが、本当にその大切さを学んだように思います。
・キャンプ中に日本との違いを感じたことは、まず、日本の講習会では絶対にありえませんが講義中にコーラやコーヒーを飲みながら講義を受けたり、試合会場では色んなお菓子やアイスを食べたり、ジュースを飲んだりしてゲームを見ていたりしていたことでした。自分のゲーム以外では講評を聞いたりする機会もほとんどなかったです。また、スーツではなくTシャツや短パンでした。
今回はすべて16歳以下の男子の地区選抜チームのリーグ戦でしたが、ゲームのレベルは日本と比べてとても高い!!という感じは全くなかったです。ただ、選手もベンチも観客も日本人とは違って感情の表現がとても激しく、テクニカルファウルやアンスポーツマンライクファウルの存在がとても当たり前のように感じました。特に観客の人たちのアクションが新鮮でした。声と全身を選手やレフリーにぶちまけるお姉さんやおじさんがいたり(中にはレフリーに退場を命じられた人もいました)、太鼓が壊れるんじゃないかというくらいの強さと回数でたたくおじさんや、声は一切出さないけど拡声器のサイレンとホイッスルを使いこなして邪魔したり感情表現をしたりするおじさんや、ハンド式の音の出る機械とブーイングで邪魔しようとする子供たち、などなど。

■感 想
○ 初めて海外に出て、初めての海外研修と審判講習でした。審判活動に関しては、日頃山口県や中国ブロックで学んでいることが国外に出ても通用するのだということをとても実感することができました。
 私の英語力は拙いものでしたが、他国の審判員の方々の気さくさや明るさのお陰で、リラックスして審判に臨むことができました。そういう人間力も今後更に磨いていけるように、精進していきたいと思います。
まだまだ未熟な審判力ではありますが、今後も少しずつでも成長していけるよう努力してまいります。貴重な経験をさせて頂き、本当にありがとうございました。(文責:米村)

○ 初めての海外での審判に最初は緊張や不安もありました。ですが、キャンプが進むにつれて、キャンパー達とのコミュニケーション、一緒に審判をするうちに徐々に解消されていったと思います。海外の審判はコミュニケーションをとても積極的にとっていました。試合前はもちろん、試合中(アイコンタクト)、試合観戦中、シャトルバスの中、ホテルなどなど。おかげでとても楽しくキャンプを過ごすことができました(時差が6時間近くあり体のリズムは少しおかしくなっていました)。
 英語については大きな問題はありませんでしたが、もっと細かく意味やニュアンスが分かれば講義の内容などをより理解できて、より深くいろいろなことを考えることができたと思います。もっと英語力をつけなければと実感しました(日常会話ではバスケット以外の事を話すことが多かったです。自分の国の事・普段の生活の事・・・)。
 キャンパーの中には20代でトップリーグを吹いている審判もいました。彼らとの話(ユーロリーグ、好きな審判、プレイの事、ルーティーンの事など)は非常に面白く、みんな各国のトップレフリーや国際審判になることを目標としていました。世界にはたくさんの仲間がいると思うと「負けてられない」という気持ち、「自分も頑張らなくては」という気持ちになりました。
 最後になりましたが、今回の海外派遣に際しまして、渡辺審判長・松本前審判長、有澤副審判長はじめ多くの方々アドバイスをいただき、また激励していただきました。今回の経験をしっかりと活かして、良い審判となれるよう精進してまいります。ありがとうございました。(文責:大山)

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