[大会の展望(男子)]第43回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会山口県予選会

第43回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会山口県予選会の展望をお送りします。

■男子展望
 今大会の優勝候補最右翼は、本年度の県内大会をすべて制し、5月の中国大会も優勝している山口高校であろう。伝統的な堅い守りと組織的な攻撃に磨きがかかり、3年生の集大成である今大会において毎年充実した戦いを見せる。スタートメンバーの平均身長は決して高くはないが、安定感のあるゲームメイクをするポイントガードの西山と、リバウンドとオフェンスの要である舩戸を中心にクレバーなゲーム運びで他のチームに隙を与えない。外郭シュートを得意とする前田、中村の得点力と、控え選手が出場しても質の落ちないディフェンス力を武器に3年ぶりのウインターカップ出場を目指す。

 山口高校の夏冬の連覇を阻むチームとしては、柳井高校と宇部工高があげられる。柳井高校は昨年のWC予選決勝と6月の高校総体決勝で大接戦の末、僅差で敗れ、2季連続全国大会をあと一歩で逃している。今大会はその雪辱を果たすためチームとしてのモチベーションも高いであろう。プレーと精神面でチームを引っ張るキャプテン高松を中心に、得点力のある瀬来、スピードに定評のある中村と、3年生中心のメンバーに1年生が頭角をあらわし、総合力でも山口高校に引けをとらない。また、宇部工高も昨年ウインターカップに出場した経験値を生かし、2年連続の出場を虎視眈々と狙っている。県内屈指のプレーヤーである田中を擁し、爆発力のあるダイナミックなバスケットを展開する。脇を固める2年生の平岡、上田の技術面、体力面も充実しており、心身のコンディショニングが整えば優勝に最も近いチームといえる。

 その他の有力校としては、新人大会と中国予選で決勝リーグに駒を進めている豊浦高校と機動力と運動量にあふれるバスケットで上位をうかがう誠英高校が挙げられるが、いずれも下級生主体の若いチームである。様々な経験を通してたくましく育った3年生の相手をするにはやや役不足を感じる。

 毎年、番狂わせが起こるこの大会において、どのチームが全国への切符を手にするかは予想困難である。試合までの調整具合、その日のコンディショニング等も、ゲームの行方を左右する要因となる。例年3年生が充実したチームが栄冠を勝ち取る傾向にあるのがこの大会だが、今年はどのような結果が待っているのか。選手たちが持てる力を存分に発揮し、白熱したゲーム展開になることを期待したい。

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